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子供が風邪をひいたみたい、そんな時の対処方法

風邪は風邪ウイルスによる急性上気道炎(鼻、のどの炎症)で、通常3ー4日で自然に良くなりますが、 他の疾患、特に細菌の感染症やインフルエンザとの鑑別が必要です。 そのため、風邪自体恐れる必要はありませんが、風邪は万病の始まりというようにやはり注意が必要です。 子供が風邪をひいたみたい、そんな時の対処方法と医療機関にかかるタイミングをお教えします。

発熱:
前記の発熱時の処置、解熱剤の使用法を参照下さい。


咳、鼻水、咽頭痛、頭痛等の風邪の随伴症状:
  1. 咳、痰
    熱が高くなく、咳、鼻水などの風邪症状が軽い時で、元気もある時は、 2ー3日様子を見ても構いません。市販の風邪薬を使用しても良いでしょう。 咳や痰がひどくなってきたら、気管支炎や肺炎の合併も考えれれますので、早めに受診しましょう。 ゼ-ゼ-する、呼吸が苦しい時も喘息や喘息性気管支炎の可能性がありますので至急受診して下さい。
    乳児の場合、呼吸が苦しくなると、胸の肋骨の間や、胸の上下がぺこぺこ呼吸と共にへこみます(陥没呼吸)、 大至急受診を!
    ケンケン、コーンコーンと犬の鳴くようなひどい咳はのどの奥にある喉頭がやられるクループという 病気が考えられます。呼吸が苦しくなることもありますので受診して下さい。

  2. 鼻水、鼻つまり
    鼻水も黄緑色の膿のような鼻汁が続く時は細菌感染が考えられ、 抗生物質の治療が必要ですので受診して下さい。夜間に鼻つまりがひどい時は、 取りあえず、熱いタオルで鼻をあたためると楽になります。 また、乳幼児の鼻水は、鼻吸い器かお母さんの口で吸ってあげると良いでしょう。

  3. 咽頭痛(のどの痛み)
    軽度の咽頭痛は風邪の場合2ー3日で良くなりますが、 咽頭痛がひどい時は、溶連菌感染症や扁桃腺炎などの可能性がありますので受診して下さい。 溶連菌感染症は昔は猩紅熱(しょうこうねつ)と呼ばれたもので、典型的な例では、 咽頭痛の他、体に細かい赤いかゆみのある発疹や舌に赤いぶつぶつ(苺舌)ができます。 心臓や腎臓の合併症を防ぐためにも7ー10日間の抗生物質の治療が必要です。

  4. 頭痛
    頭痛がひどい時は、熱がなくとも鎮痛解熱剤を服用して構いません。 できれば、上記のアセトアミノフェン(商品名でアンヒバ、アルピニー、カロナール等)が良いでしょう。 ひどい頭痛に加え発熱、嘔吐がある時は髄膜炎の可能性がありますので至急受診して下さい。

インフルエンザについて:
(詳細は、知っておきたい子供の病気のインフルエンザを参照)

インフルエンザは冬、12月~3月に流行する風邪の1種で流行性感冒ともいいますが、 インフルエンザウイルスによるもので、通常の風邪とは異なります。
咳、鼻水等の風邪症状に加え高熱、関節痛、倦怠感等全身の症状が強いのが特徴です。

最近、インフルエンザの検査薬で正確にインフルエンザんの診断ができ、 インフルエンザウイルスの増殖を防ぐ抗ウイルス薬による治療が出来るようになりました。 インフルエンザの検査薬による診断は、ウイルスが上気道で増殖する時期の、発熱後24時間以後でないと陽性に出にくいのです。
また、治療薬は発熱後48時間以内に開始すれば効果が期待できます。

ということで、インフルエンザの可能性が疑われる場合は、 発熱後24~48時間の間に受診するのがベストです。 もちろん、状態が悪い場合や具合が悪く我慢できない場合は、至急受診した方が良いですが、 そうでなければ上記の鎮痛解熱剤(アセトアミノフェン)を使用して、発熱した翌日に受診されると良いでしょう。

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